オルタネーター交換

ハイエース

おはこんばんちは。あた岡狂太郎です。

先日高速道路走行中にバッテリー警告灯(バッテリーチェックランプ)が点きました。

【状況】お盆に新東名を120km/hで走行中、エアコン温度設定最低、風量最大、オーディオボリュームかなり大きい状態でした。
エアコンの風量を一段下げ、オーディオを切り、100km/h以下で走ったら警告灯が消え、エンジン停止後の再始動も問題ありませんでした。
数日後再度高速走行中に警告灯が点き、同じ対処をして走っていたところ、数分~数十分周期で警告灯が点いたり消えたりし、警告灯が消えたところでトイレ休憩でPAに入ってエンジンを切り、再始動しようとしたところセルが回らない。ジャンプスターターでエンジン始動したら警告灯はつかず、その後数百km走りましたが警告灯は点きませんでした。
【推測される原因】ハイエースのオルタネーターにはワンウェイクラッチプーリーという、変速時のエンジンとオルタネーターの回転数差を吸収する機構がついています。これが常時空転する故障の仕方もあれば、空転したり繋がったりする故障の仕方もするようで、後者の場合バッテリーを充電したり充電しなかったりします。走行距離が10万km超えていますし、症状からしてプーリーの故障と決めました。

リビルトのオルタネーターを購入し、交換することにしました。まあまあな重作業になりますので、覚悟がいります。
ワンウェイクラッチプーリーは、ファンベルトの寿命を伸ばしたり変速時のベルト鳴きを防ぐために搭載されているそうですが、私のようなDIY人間からするとベルトを交換するのは数分で部品代数千円、オルタ交換は1日仕事で部品代2万円。二度としたくないのでダイレクトプーリーのリビルトオルタネータを購入しました。
リビルト品は車両についていた品をコアとして返却する必要があり、10~14日ほどが返却期限なので、作業日を決めてからの注文が必要です。何社か見ましたが万が一遅れる場合は事前に連絡したら融通してくれそうでした。

運転席側のタイヤを外すので、ジャッキアップしてタイヤを外しておきます。
次に、運転席を外します。ボルト4本です。

運転席後側
運転席前側

シートを傾けて、シートベルト警告灯用の配線カプラーを切り離します。

シートを外したら、助手席を跳ね上げます。
運転席下のマットを剥ぎ、エンジンフード?を外します。ボルト5本で止まっています。1本はシートレールと共締めです。

バッテリーのマイナス端子を外します。オルタネーターには、B端子というところにバッテリーのプラス端子と直結する配線が繋がっており、これを外して作業しますので、バッテリーのプラスかマイナスを外しておかないと、B端子に繋がっていた配線がボディに当たった時にショートして大変危険です。
なぜかはわかりませんが、うちのハイエースは、プラスとマイナスの電極の向きが逆のバッテリーが付いています。どうりでプラス側のカバーが合わないわけです。

運転席のタイヤハウスから作業します。エアクリーナーに繋がるインテークパイプを外します。
緑丸2箇所のホースバンドを緩め、赤丸の2本のボルトを外します。パイプを後方へ引いて前側を外してから後を外しました。

外したインテークパイプはこんな形です。

次は緑矢印のアルミのパイプを外します。タービンに繋がっているパイプと思われます。
赤丸部のボルトを外します。写っていませんがその下にホースバンドがあるため緩めます。
後でエアコンコンプレッサーを外しますので、上部側2本のボルトを外しておきます。エアコンコンプレッサーの取付ボルトは全4本で、あとの2本はアルミパイプを外さないとアクセスできません。

上からの写真。アルミパイプの取り外し。

アルミのパイプの取り外しの続きです。影になっていますが、赤丸部にボルトがあるので外します。緑丸部のホースバンドを緩めます。これで外せます。取り外したアルミパイプの写真は省略します。

横からの写真。アルミパイプの取り外し。

アルミパイプを外すと、今回の作業に邪魔なアイドラーが見えます(緑矢印)。ベルトを外してからこいつを外します。

ファンベルト(補機ベルト)はテンショナーを緩めると外せます。
不思議な作りですが、テンショナーに14mmのレンチをかけ、ネジが締まる方向へ力をかけるとベルトのテンションがフリーになりますので、その隙にベルトを外します。

ベルトが外れたら先ほどの緑矢印のアイドラーを外します。
ボルト、カバー、アイドラー本体、カラーの順でエンジンに取り付けられています。カラーを落とすと無駄な作業が増えますので、外す時に注意が必要です。

エアコンのコンプレッサーを外します。配管は外しません。緑丸のコネクターを切り離し、赤丸のボルト2本を外します。

エアコンの配管はそのままで、コンプレッサーを上側前方へ避けておきます。

ようやくオルタネーターの取り外しです。
緑丸がB端子です。カバーが付いているので、手で外します。このカバーは中途半端に配線につけておくと作業中に落下しますので、取り外して起きます。カバー下にB端子があるので、10mmのレンチでナットを外し、配線を外しておきます。
青丸のコネクターを切り離します。
赤丸部が取り付けボルトなので、14mmのレンチで取り外します。この対角あたりにもう1本ボルトがありますので、12mmのレンチで外します。ボルトを外してもキチキチにハマっているので、揺すったりバールを使って外します。
知恵の輪状ですが、タイヤハウス側からオルタネーターを摘出しました。

外したオルタネータ(左)とリビルトのオルタネータ(右)です。
外した純正品は、デンソー製で、トヨタ部品番号27060-30080、デンソー品番104210-4460でした。

純正のワンウェイクラッチプーリーとダイレクトプーリーの比較。
手で回してみると、リビルト品はガチガチのダイレクトですが、外した物は両方向とも回して急に逆方向へ回すとキュッと音がして滑ります。やはりプーリーが原因だったようです。

あとは外した手順を辿って戻すだけなのですが、オルタネータを下の位置に戻すのに難儀しました。
真っ直ぐボルトが入るまで位置を調整させる必要があり、これがなかなか大変。焦らず木材とラッシングベルトを使ってオルタを吊って上げて、揺らしながら位置を合わせました。
下側の取り付けボルトがどうやっても微妙に合わず、オルタ取付ボルトの助手席側すぐ隣に、オルタ取り付けステーを固定している12mmのボルトがあるため、それを緩めてやればステーが動いてオルタ穴位置が合いました。位置的に写真が撮れなくてすみません。
実は一度オルタを外して何もせず戻したことがあり、下のボルトを斜めに無理やり入れたいたせいで、今回外す時にボルトがポキっと折れました。そのせいで頭が13mmのボルトで固定することになりました。M8-30フランジボルトという条件は合わせました。

交換後は音が静かな気がします。プーリーが滑っていたせいで変な音がしていたのだと思います。
電圧を計ると順調に発電しています。エンジン始動前13V、始動後負荷をかけずに14.09V、エアコンオンでファンが回ったらちょっと電圧が上がりましたので、リビルト品は正常と判断し、コア返却をします。
オルタネーターの出力電圧を計る方法は、テスターのプラスをオルタネーターのB端子に接続するのが正式な方法ですが、B端子はインテークパイプを外した状態でしかアクセスできませんし、B端子から直にバッテリーのプラス端子に接続されているはずですので、私はテスターのプラスもマイナスもバッテリーに繋いで計ります。電流値はクランプメーターを持っていないので測れず省略しました。


興味本位で外したオルタネーターのブラシの状態を確認しました。後で調べたらところ、ブラシの突き出し量基準値9.5〜11.5、限度4.5とのこと。測りそびれましたが、使用約10万kmで半分くらいは残っているのではないでしょうか?20万kmはもたないと思います。

今回オルタネーターをダイレクトプーリーのリビルトに交換したので、次はファンベルト(今付いているのはわずかにヒビあり)、その先は走行距離30万kmあたりでオルタネーター内のベアリングかブラシが原因で交換することになるでしょう。
交換時走行距離:110,112km

ご自愛ください。

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