おはこんばんちは。あた岡狂太郎です。
ハイエースの乗り心地改善を調べると、リアサスペンションであるリーフ周りについての情報が多く出てきます。大前提として、リーフを交換や耐荷重が変わる加工をすると、構造変更申請が必要です。200系ハイエース全般として一般的な選択肢は次の通り。
①社外コンフォートリーフへの交換→コストが一番高い
②純正ワゴンリーフへの交換→社外より安いがコストが高く、バンには耐荷重が合わないかも
③ヘルパーリーフ逆付け→安価、計算上の耐荷重は変化なし
それでまずはコストがほとんどかからない③を試そうとしたわけですよ。これは、3型まで上反りしているヘルパーリーフをひっくり返して下反りにし、ヘルパーが利き始めるポイントを遅らせるのが理屈です。
ところが、トップの画像の下側がうちの1型ジャストローについていたリーフ。標準とジャストローで差があるかまではわかりませんが、まっすぐか最初から若干下反り。ということはこの方法はとれません。1~3型はヘルパーが上反りしているという情報を見ましたが、一部間違いです。
どうするか検討した結果、会社の高年式のハイエースを運転して、我が家のより圧倒的に乗り心地が良かったので、4型以降のリーフに替えることにしました。薪を大量に積んで走ることがあるため、耐荷重を削りたくないのと、コストを重視しての選択です。
購入したのは4型となるH29年6月登録のKDH201V(SGLの2WD)およそ9万km使用の中古品。9千円で引き取ってきました。
リーフに書かれた型番?はR-26F10-B 618です。
サビがあるので、取り付け前にワイヤーブラシでサビを落とし、シャーシブラックで塗装をします。
ストレートのシャーシブラックは安くて水溶性で匂いが控え目なのでよく使っています。
廃盤なのか売らなくなりましたので、次買うならAZあたりと思います。油性になりますが。
色を塗り終えました。型番も見えないです。
取り付けの前に、リーフを交換すると車高が変わりそうなので、地面からフェンダーまでの高さを計っておきました。
前右:785
前左:780
後右:796
後左:785
交換は、ジャッキアップしてウマをかけます。うちはクイックジャッキがあるので、4輪同時に上げました。
最初に、赤丸部分のネジ片側2箇所ずつを外し、リーフとブレーキに繋がる線を切り離します。
次に、ホーシングとリーフを固定しているUボルトの下のナット4個を外します。Uボルトを外した後、ホーシングをジャッキで支えます。
写真ではミスって左右同時作業をしていた都合、ジャッキでハブ部分を持ち上げています。片側ずつの作業を推奨します。片側ずつなら、ホーシングはデフ部分で支えることができることと、なにより安定します。
フロント側のピボットと、リア側のシャックル部のボルトを外します。シャックルは外さなくても大丈夫です。ボルトを外すと重いリーフが落下するので、予め膝等で支えながら作業します。力任せの支え方だと怪我する可能性が高まります。
新旧比較。上が4型SGL 2WDのリーフ、下が1型DX 2WD ジャストローのリーフ。
ペルパー含めた板バネの枚数が、1型3枚は4型4枚で、4型の方が反りが強くヘルパーが長いです。見ただけで乗り心地が良くなりそうです。
購入時に写真で比較していると、同じ4型でも4WDは形が違い、ヘルパーが上反りでクッションが薄め。車重が重い分早めにヘルパーを利かせるためか?なので2WD用を選択しました。
4型のリーフを取り付けていきます。
昔ジムニーに乗っていた時、ピボットボルトが中で錆びて抜けなくなり、ボルトを切った経験があります。サビ防止、動きが良くなるよう、シリコングリースをピボットとシャックルのボルトに塗りたくっておきました。写真のようにチューブから出し、指で塗り拡げています。
ピボット側から取り付けようとしたところ問題発生。ピボット側はベルリン巻きという形状なのですが、1型の時は親リーフだけだったのが、矢印のように4型では1番目の子リーフが下側に巻き込んでいます。これがクイックジャッキに当たって取り付けができませんでした…ウマ(リジットラック)ではこんな問題は起きないと思います。
1型のリーフを付け直して対処するのが安全面では最善ですが、頑張ってクイックジャッキと車体に隙間を作りました。ピボット側が付いたらシャックル側を付けます。
これが正しいホーシングの支え方だと思います。
Uボルトは水や埃に強烈にさらされますので、汚れが頑固に付着しています。めねじ部分を重点的にワイヤーブラシで清掃し、錆止めでグリスを塗って締め付けました。
ブレーキ関係の線も忘れずに固定します。
最後に、車高の変化を測定したのですが、スタッドレスからパンク修理したノーマルタイヤへの交換も同時にしてしまいましたので、タイヤ分も変化しています。フロントが15mmのダウンですが、これがタイヤだけの変化量です。これを考慮すると、リーフでの変化量は、右5ダウン、左10ダウンとなりました。
前右:769
前左:765
後右:776
後左:760
さて、乗ってみての感想ですが、明らかに乗り心地がソフトになっています。
具体的には、凹んだマンホールなどのギャップを通過する時、前まではドーンと強烈に突き上げがあったのが、柔らかく突き上げられるようになりました。許容を超える大きなギャップでは依然としてドーンときますが、許容できるギャップの数が増えました。
走ってみて特にロールが増えた感じもありません。
交換時走行距離99,367km
ご自愛ください。
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